砂のお城

生きるか死ぬかみたいな毎日

 

明日から実習なので一足先に帰寮。でも直帰したくなくて途中で降りてふらふら。過食。久しぶりにアイスが食べたいと思った。サーティワンのチョコミントアイスをワッフルコーンで食べた。あの毒々しい色と口がすーすーする甘い味。歯磨き粉の味だとよく言われるけれど、それでもわたしはチョコミントアイスが好きだと思った。そのあとセブンでワッフルコーンミルクバニラを食べた。このアイスを食べるのは2回目だった。初めて食べた時にとても美味しくて感動した。そして2回目の今日も美味しくて感動した。乳脂肪分が多いからなのか、溶けるのがはやい。ワッフルコーンの底に溶けたアイスが溜まってしまわぬよう、急いで食べた。正直、溶ける前にいかに食べきるかというほうに頭がいってしまって、味わっているのは最初の3口までだ。カップルがたくさんいる夕暮れの公園のベンチで、大きなリュックを隣にひとりで食べた。悲しかった。恋人といる女の子を見ていると、自分になぜ恋人が出来ないのかがわかるような気がする。皆、誰かのために努力している。規則正しい可愛さがある。わたしは誰かのための努力も、規則正しい可愛さもない。

 

久しぶりに先生と話した。良かった。やっぱり好きだと思ったし、すきなひとの期待を裏切ることばかりしていることに罪悪感をとても感じた。ごめんなさいという言葉しか出てこなかった。一昨日捻った右足といい、年末に感じた感情と今いる世界のズレ。ちょっとずつズレていく気持ちを見て見ぬ振りをして、気づかないふりをしていたけれど、修復ができないぐらい大きくなってしまったように思う。足元の地面が割れて右足と左足が千切れそうになっているような、ジリジリ広がる溝がわたしを苦しめる。もう本当に無理だと思う。努力とかそういう言葉自体聞きたくない。今のわたしには体重と身体の細さと食事しか、自分を測る物差しがない。苦しい。

 

コントロールしきれない食欲に振り回されながら思った。わたし、大学で初めて挫折を味わっているような気がする。そして、大事なものをたくさん無くしているような気もする。でも今の自分の生活で、なにが本当に大切でなにが本当は必要のないものなのかよくわからない。自分の中でずっと正しいと思って信じてきたものが、本当は全然正しくなくて、わたしがいちばん怖いと感じる間違ったものなのかもしれないと思った。そんなことを考えていたら、今の自分全てが怖くなった。気づかないうちに人を傷つけていると思ったら、生きるのが怖くなった。

 

小さい頃から母に「ひとりでも生きていけるようになりなさい。」と口酸っぱく言われてきた。それは母子家庭だったから故の母なりのわたしへの励ましだったのだとおもう。だからわたしは小さい頃から自分でできることは自分でやって、他人に迷惑をかけないように、常にその2つを頭において生きてきた。が歩いてきた道を振り返った時に、自分がいちばん恐れていた人間になってしまった気がした。生きるのがこわい。